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読書は編集

本屋さんで並んでいるのを見て気になりつつも、なかなか手が出せなかったのは、「技術論だったら興味ないな」というのと、モウ一つ。
著者(述者?)の松岡正剛さんをなんとなくコワイ人だと思っていたから。
コワイ人というのは語弊があるかな?
難しい人って感じ(^_^;

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というのも、この本が出たときに、松岡さんの「千夜千冊」を拝見して、一つのエントリーも最後まで読む気になれなかったので。
それは松岡さんが悪いんじゃなくて、オイラがついていけないだけだ。
2ちゃんねるのまとめとか下世話なものは、はいくら長くてもダラダラ平気で読めるくせに、ちょっとでも文化的というかアカデミック(笑)な香りがすると、速攻退散したくなってしまう。

なので、この本も「千夜千冊」みたいな内容だったら絶対読みこなせないし、読む気にもなれないと思っていたのだけれども、いざ思い切って読んでみたら、本に対する松岡さんの接し方というか、読書という行動で人間はどのような体験をしているのか、認知しているのか、というようなお話で凄く面白かった。
編集工学のお話あたりは、やっぱり頭に入らなくて、いまいち理解できない部分もありましたけど(^_^;
「書くモデル」「読むモデル」というのも、具体的にどうゆう事か全然解らなかったし(´・ω・`)
(まだまだオイラ程度の読書体験だと得られないもの・・・・なのかも?)

松岡さんが考える読書とは、「編集」、そして「他者との交際」。
「他者との交際」というのは、本を読むことによって、その本を書いた人・作った人との交際が起こるということ。
で、「編集」とは、本に書かれている情報は、著者の思想単にそのままストレートに読者に伝わるだけではなく、受け取り手の中で変質し(ここが編集)また違ったものになるということ
・・・・だと思う。
思うというのは、まだいまいち私の中でこなれていないから(^_^;
でも、それを意識して本に接してみれば、もっと新鮮な気持ちで本と向き合えるかな?と思いました。

その他にも、私のダメダメな文章力では、とても書ききれないほど、なるほどーと思わされるところ多数あり。

たとえば、解らないとスグ本を放り出す経験を無数にしているオイラには

いや読書というのはね、そもそもがマゾヒスティックなんです。だから、「参った」とか「空振り三振」するのも、とても大切なことです。わかったふりをして読むよりも、完封されたり脱帽したりするのが、まわりまわって読書力をつけていくことになる。だいたいプロ野球の最高のバッターだって三割五分くらいの打率でしょう。まったく打てない相手もいる。


こんな言葉は「うんうん」とうなずける。
で、そこで諦めずに何度も挑戦していくと球筋が見えてきて、いつかはヒットを打てる日が来るように、投げ出した本も読める日が来るかもしれないからまた挑戦してみようかな?という気にもなってくる。

というわけで、本好きだったら、松岡さんの本との付き合い方に共感したり、感心したり、新しい発見があったりするんじゃないかと思います。


松岡正剛の千夜千冊・遊蕩篇

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りくらむ

Author:りくらむ
印哲出身。他人の思想を読むのは好きだけど自分で考えるのが苦手なヘタレ。足利義昭サイトのオーナーと、中国と日本のプロ野球選手の写真撮りをやっています。ました。

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